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    銀行がサラ金を買収?

    91年7月、千葉県警が神洋という会社の社長を逮捕した。容疑は、宅地建物取引業法違反。東京や千葉など8都道府県の裁判所で競売にかかった宅地、マンションなどを落札し、無免許で売りさばいていたというものだった。そしてその翌月、同県警は落札購入資金を融資していた富士銀行系のノンバンク・芙蓉総合リース本社を同法違反ほう助んぼ疑いで家宅捜査している。

    神洋は、単なる不動産ブローカーではなく、85年頃、富士が別会社を使い、休眠状態になっていた千葉県内のサラ金業者を買収する形で設立された。富士の社員が入り込み、全情連のデータベースにアクセスしながら、同行が行なう個人ローン融資の顧客情報を調べていたもの。

    神洋は富士の全国二百数十の支店から同行市場開発部を通じて依頼され、月に約5000件の調査を実施し、調査料は一件当たり3万円~10万円で、一ヵ月で3億~4億を得ていたという。

    これは全情連に対する背任であり、違法行為になるのもで、しかも、神洋の前身となったサラ金業者は、山口組系の企業舎弟だった。

    後に警察が神洋を摘発した際に、富士は「暴力団の関係先とは知らなかった」釈明しているが、これを「はいそうですか」と信じるわけにはいかない。神洋を設立したこと自体、最初からイリーガルな行為が目的だったのだから、勝手を知る暴力団の方が話を持っていきやすいと判断したのではないか。

    だが、暴力団もそう甘くはなかった。「もし、全情連への不正アクセスが表沙汰になったらどうなるか」・・・富士を強請りにかけたのです。祖の結果、富士は系列の芙蓉総合リースなどを通じ、200億円以上を神洋とその関係先に融資することになる。先ほどの落札購入資金も、おそらくその一部と想像がつく。

    この一件が明らかになったのは、神洋が東京・神楽坂に新築しているビルに対し、芙蓉総合リースが不可解な融資をつけている、との情報をメディアにスッパ抜かれたのは発端だった。

    こうして、80年代に始まった銀行の個人ローン進出はあえなく頓挫することになり、しかし、その後の金融ビッグバンによって、企業の資金調達方法は銀行融資という間接金融から、有価証券の発行による直接金融へと軸足を移行していく。銀行はそれまでの大企業取引重視から脱却し、個人部門取引を強化することが避けられなくなっていた。

    大規模な業界再編でメガバンクとして生まれ変わった銀行は、提携、出資、系列化という段階を踏みながら、消費者金融業界の勢力地図に深く入り込んでいく。

    しかし結果的に、同業界の虎の子である全情連情報を開放させ、その牙域を文字どおり崩壊させたのは、行政の力であり、それを招きいれたのはほかでもない、消費者金融業界の驕りだったのだろうか・・・
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